差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
*実薬群2回目接種14日後に発生した横断性脊髄炎1件はワクチンとの関連の可能性がある
|}
 
一見してわかるとおり,mRNAワクチンであるPfizerワクチンとModernaワクチンは,非常に似通った結果となっています.かつ,2回目接種直後(7日or14日後以降)のCOVID発症予防について,vaccine efficacy, VE は95%前後と極めて優れた結果を示しました.加えて,重症COVIDについても約90%超の VE を示し,少なくとも治験期間中の観察においては,抗体依存性免疫増強 ADE(※)の懸念を跳ね返しました.
:(※)抗体依存性免疫増強 ADE については後述
 
AstraZenecaワクチンも,投与量が異なる実薬2群で約90%または70%と高い VE を示しました.<br>
ただし,投与量が異なっていることについては,かなり複雑な背景があります.詳しくは下記の[[#方法:治験での投与法|「方法:治験での投与法」]]をご参照ください.
 
そして,有害事象については,3ワクチンとも「ワクチンとして当然予想される,接種部位疼痛や発熱などの反応性症状」が実薬群で多く観察されたのみで,ワクチン関連が疑われて注意を要する重篤有害事象はほぼありませんでした(※).
:(※)AstraZenecaワクチンでは実薬との関連が現時点では否定できない横断性脊髄炎の報告が1例あり,さらなる検証が待たれます.
 
一言で言えば,「効果が期待できて,重篤または接種をためらう有害事象が観察されないワクチンを,よくぞこの短期間で3種も実用化までこぎつけたものだ」と感嘆するレベルです.
==3ワクチン論文からわかること,わからないこと==

案内メニュー