差分

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==高齢者==
3ワクチンの各治験では,高齢者の参加者はそれほど多いとは言えず,年齢階層ごとの割合も治験論文にはあまり明確に書かれていませんでした.3ワクチンとも治験参加者に高齢者が含まれています.ただし,年齢階層ごとの割合は治験論文にはあまり明確に書かれていません.<br>「[http://akkie.mods.jp/2019-nCoV/%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81%EF%BC%88%E5%8C%BB%E7%99%82%E5%BE%93%E4%BA%8B%E8%80%85%E5%90%91%E3%81%91%EF%BC%89#.E6.96.B9.E6.B3.95.EF.BC.9A.E6.B2.BB.E9.A8.93.E3.81.AE.E5.8F.82.E5.8A.A0.E8.80.85 新型コロナワクチンまとめ]」でも示したとおり,Pfizerワクチンで55歳以上が42」で示したとおり,Pfizerワクチンで55歳以上が42.3%,Modernaで65歳以上が24.8%,AstraZenecaで70歳以上が3.8%と,集計の仕方もバラバラです.
どの治験でもSupplement/Appendixで年齢階層別のサブグループ解析をしており,高齢でも差は検出されていますが,primary endpointではないため参考情報と解釈すべきです.<br>すると,70代,80代,90代のような各高齢者層での真の効果と安全性を治験結果から確実に判断することは困難です.Appendixで年齢階層別のサブグループ解析をしており,高齢者でも差は検出されています.
一方で,高齢であるほどCOVIDでの重症化や死亡のリスクが上昇することは周知のとおりです.治験で高齢者の参加者が多くなかった,高齢者をprimary populationにした治験デザインでなかったことを理由に高齢者接種を一律に避けるのは,不適切でしょう.有害事象についても,疼痛や発熱等の反応性症状は高齢者の方が低頻度でした.高齢者に限定的かつ因果関係が疑われる有害事象も報告されていません.
ざっくりした話としては,3ワクチンは高齢者でもCOVID発症予防効果があり,接種をためらうような有害事象も増えない,と期待できるでしょう.
 
また,高齢であるほどCOVIDによる重症化や死亡のリスクが階段状に跳ね上がることは周知のとおりです.
 
以上により,3ワクチンの高齢者への接種を躊躇する理由は今のところ乏しいと言えるでしょう.
 
ただし,日本で対象者が多数に及ぶと思われる70代,80代,90代のような各高齢者層での真の効果と安全性については,治験結果だけから確実に判断することは困難です.
 
また一般論として,ワクチンの効果は高齢になるほど低下することが他の複数のワクチンで示唆されています.
 
「ひょっとしたら若年者よりは効果が落ちるかもしれないが,COVIDによる重症化・死亡リスクを考えれば,接種をためらう理由は乏しい」と整理します.
 
===日本での指針===
厚生労働省は2021年1月31日時点で,[https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_00184.html 公式ウェブサイト]において高齢者への接種や効果・安全性について具体的な指針を示していません.
ただし,「[https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_notifications.html 自治体向け通知・事務連絡等]」に掲出されている事務連絡等では,高齢者施設等での接種の準備等に言及していることから,高齢者を当然の接種対象と見なしていることがわかります.
===各国での指針===
以下に各国政府等の指針をまとめます.
{|class="wikitable"
!カナダ
|[https://www.canada.ca/en/public-health/services/immunization/national-advisory-committee-on-immunization-naci/recommendations-use-covid-19-vaccines.html 85歳以上などの超高齢者での効果が不明瞭であること,一般論として高齢であるほどワクチンによる免疫獲得能が低下することには言及しつつ,接種年齢上限には言及なし]
|-
!オーストラリア
|
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!シンガポール

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