差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
あるいは,ワクチンの性能として長期間もたない可能性もあります.その場合は一定期間ごとに再接種する戦略があり得ますが,再接種がブースターとして機能するかどうかを改めて治験または市販後臨床研究する必要があるでしょう.
 
====効果が減弱または消失するような変異株が流行する====
すでに英国を中心に感染力が増強した変異株が50地域以上で発見されています.
 
現時点では,ワクチンの効果が減弱するようなエビデンスは見つかっていませんが,「エビデンスが見つかっていない状態」であることに留意する必要があります.True endpointとしての効果確認,すなわち「変異株が集中的に流行する人口集団においても3ワクチン接種者はプラセボ(未接種者)に比べてCOVID感染が減少した」ということは確認されていません.時間経過を考えれば当然のことです.
 
なお,Pfizer/BiONTech社は,下記のような in vitro 実験を行った旨を1月8日付のプレスリリースで発表しています.
:[https://www.pfizer.com/news/press-release/press-release-detail/vitro-study-shows-pfizer-biontech-covid-19-vaccine-elicits An In Vitro Study Shows Pfizer-BioNTech COVID-19 Vaccine Elicits Antibodies that Neutralize SARS-CoV-2 with a Mutation Associated with Rapid Transmission. January 08, 2021 - 12:00am]
*英国発の変異 N501Y を持つ SARS-CoV-2 を人工合成
*治験phase 3の実薬群の参加者20人の血清を用いて変異ウイルスの中和反応を確認
*20人の血清はいずれも変異ウイルスおよび変異なしウイルスの双方を中和した
 
上記実験を好意的に解釈するならば,少なくともPfizerワクチンはN501Y変異株には効く「はず」と言えますが,本当の効果は上述のとおり実際の感染阻止で判断されねばならないので,引き続き注意深く情報収集する必要があります.
 
少なくとも,「変異株に効かない可能性に留意はしつつも,それでも今接種を控えるべき理由は何もない」ということは明確に言えます.
====重篤有害事象が新たに報告される====

案内メニュー