差分

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いずれも感染性が強くなっている(実行再生産数を数10%以上高くする)ことが示唆され,警戒が必要です.
===国立感染症研究所による変異株のリスクアセスメント===
国立感染症研究所は日本におけるリスクアセスメント等を随時更新しています.
*[https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/10144-covid19-34.html 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の新規変異株について (第5報)  2021年1月25日]
 
===3ワクチンの変異株に対する効果===
3ワクチンが変異株にも有効なのか否か,残念ながら true endpoint での評価,すなわち「実薬群とプラセボ群(または認可後の接種者と非接種者)を比較したところ,実薬群(接種者)の方が変異株への感染が少ない」という評価はまだ得られていません.
今のところは,各社が下記のとおり ''in vitro '' の実験を行っているのみです.
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!概要
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*Pfizerワクチン接種者20名の血清を用いて変異株に対する中和反応を検証したPfizerワクチン接種者 20名 の血清を用いて,変異株に対する中和反応を検証した
*以下の変異を有するSARS-CoV-2をそれぞれ人工的に作成し検証に用いた
**英国および南ア変異株に共通する変異(N501Y)
*南ア変異株の変異に対する中和反応は他の変異に比べるとわずかに弱かったが,ワクチンの効果 vaccine efficacy を有意に減弱させるような差異ではないと判断した
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*Modernaワクチン接種者(phase 1参加者) 8名 の血清およびModernaワクチンを接種したサルの血清を用いて,変異株に対する中和抗体価を測定した*以下の変異を有するSARS-CoV-2を検証に用いた**英国変異 B.1.1.7**南ア変異 B.1.351*B.1.1.7変異に対する中和抗体価は充分に高く,過去の変異株に対する中和抗体価と同等であることがわかった*B.1.351変異に対する中和抗体価は過去の変異株に対する中和抗体価の6分の1まで低下していることがわかった*B.1.351変異に対してModernaワクチンは効果が減弱する可能性がある
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|}
 
上述のとおり,現時点では ''in vitro'' の結果しか得られていません.
 
しかしどんなに悪い方向に考えても,「接種済み者が変異株に感染すると,未接種者よりも悪化する」ということは示唆されません.<br>
最も悪いシナリオで,「3ワクチンは変異株に対する予防効果がない」というレベルでしょう.<br>
現実には,たとえ効果が減弱するとしても全く効果がないということにはならないと思われます.
 
すると,たとえ変異株に対してでも「接種を控えるべき理由はない」ということは明確に言えます.<br>
「あまり効かないかもしれない」ということは,「少しは効くはず」だからです.
 
減弱した効果でも「効果がある」ならば,接種しない理由はないと言えます.
==今わかっていること,まだわからないこと==

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