外来でのCOVID-19対策アイディア集

提供: 新型コロナウイルス感染症まとめサイト
ナビゲーションに移動 検索に移動
メインページ
日本の報告数
中国本土の報告数(香港・マカオ除く)
世界の報告数(中国本土除く)
公式リリースリンク集
外来でのCOVID-19対策アイディア集
COVID-19関連論文集
COVID-19医学的知見の整理
COVID-19関連の主要な出来事
新型インフルエンザ等対策特別措置法とは
指定感染症とは|感染症法の解説
>症例定義|その他関連する通知等
>通知,事務連絡,その他文書の違い
>新型コロナウイルス感染症関連文書整理のススメ

以下はサイト管理者・守屋が知人の医師等とのコミュニケーションの中で得た,主として医療機関の外来におけるCOVID-19対策のアイディア集です.

現時点では医学的エビデンスに乏しい対策も多数含まれていますが,
今できるベスト」を尽くそうとする各地の医療機関や医療職の知恵の結集です.

医療機関はそれぞれ,建物の構造,スタッフの配置,受診する患者層,地域の状況等,千差万別で個別性が強いものです.
そのため,以下のアイディアたちは,そのままの形で他の医療機関には適用できないかもしれません.

しかし大きなヒントにはなるでしょう.

これらアイディアを基に,ご自身の医療機関で,

  • 明日すぐに導入できるCOVID-19対策
  • 1-2週間以内に実現出来るCOVID-19対策

等を,是非検討してください.

自分を守り,職員を守り,医療機関を守り,
受診者(患者さん)を守り,地域全体を守る.

最前線でCOVID-19と闘う医療機関の皆さまに,このページが少しでもお役に立てることを願っています.

地域住民・受診者への啓発

待合室等での感染拡大を防ぐために,定期受診者の処方期間を通常よりも長くし,受診頻度を減らすようにしている.
(東日本・診療所家庭医)
感冒症状が軽度であれば,慌てて医療機関を受診せず,5日間は自宅療養するよう啓発したい.5日療養しても改善しない,あるいは途中で悪化する場合は,事前に医療機関に電話して受診方法を相談していただきたい.医療機関に殺到して機能麻痺を起こすことは絶対に避けねばならない.
(西日本・診療所内科医)
自宅療養を促す際の「軽度の感冒症状」を具体的に示す必要がある.

例えば,症状の種類と程度,体温の上限,患者の年齢,基礎疾患の有無と種類,食欲と食事量,倦怠感の具体的表現(普段は問題ない動作ができるか等),などを明示せねばかえって混乱を招くおそれもある.

(東日本・病院内科医)

ポスター,リーフレット類

新型コロナウイルス感染症について患者さんへのご案内(2月14日現在)
(中部・家庭医診療所)

※コピペ使用することのないよう、自院で作成する際の参考資料としてください

新型コロナウイルス-パンフレット(2月14日現在)
(西日本・家庭医診療所)

※コピペ使用することのないよう、自院で作成する際の参考資料としてください

診療マニュアル

新型コロナウイルス感染症をプライマリケアの外来で疑うポイント(2月16日現在)
(中部・家庭医診療所)

※コピペ使用することのないよう、自院で作成する際の参考資料としてください

医療機関入口前後でのトリアージ

発熱者は駐車場の自家用車内で待機していただき,携帯電話で院内と連絡をとる.
(東日本・診療所家庭医,中部・診療所家庭医)

トリアージで検知した疑い患者の動線分離

自院は出入口,待合室,診察室がすべて1箇所ずつしかない.疑い患者の動線分離のために,従業員入口の活用を検討中.
(西日本・内科兼透析診療所医師)
2009年新型インフルエンザの際に,診療所の外に診察室を設置した.疑い患者はそちらで診察する.
(西日本・診療所内科医)
気になる患者のフォローアップ再診では,外来時間帯の最後に受診していただく等,時間分離を行う.
(西日本・病院感染症科医)

問診・診察におけるtips

2月中旬現在:季節性インフルエンザや感冒等が多い中,感冒症状を発症して4日目ごろから倦怠感と咳が強くなる患者さんが増えているのが気になっている.
(中部・診療所家庭医)
2月中旬現在:季節性インフルエンザ様ではあるがflu迅速検査は陰性で,採血上は細菌性感染を疑うデータに乏しく,身体所見・画像上も肺炎を示唆しない中高年が増えている.口を揃えて「倦怠感」を自ら訴えることが気になっている.
(中部・診療所家庭医)
COVID-19は小児は罹患しにくいようなので,家庭内等で小児の感染が先行して成人が後から感冒症状を発症した場合は,COVID-19の可能性は低いのではないか.
(西日本・病院感染症科医)

一般検査の適用

2月16日付けで検査対象者が大幅に拡大されました。 詳細は「症例定義|その他関連する通知等」をご参照ください。

一定の疑いがあるがPCR検査の適用がない場合のフォローアップ法

2月16日付けで検査対象者が大幅に拡大されました。 詳細は「症例定義|その他関連する通知等」をご参照ください。

発熱しているが呼吸不全のない患者は,5日間経過観察を行う.季節性インフルエンザならその間に解熱するはず.5日間経過しても発熱が持続する場合はCOVID-19を鑑別に挙げ,胸部X線も検討する.5日間観察する間に他院へドクターショッピングしないよう十分に説明する.COVID-19だった場合,ドクターショッピングによって感染拡大が起きるため.
(東日本・診療所家庭医)
感冒症状発症から3日以内の患者でCOVID-19と普通感冒を鑑別するのは不可能.経過観察が必須.特に気になる患者については,
  • 3日後の電話フォローアップ
  • 3日後に外来の一番最後に受診(=時間分離)

を検討.

(西日本・病院感染症科医)
自院では従来より、急性症状の患者ほぼ全例を対象に、電話フォローを実施中
  • 外来診療後に医師が、診察介助をした看護師に、電話フォローが必要な患者リスト及び電話すべきタイミング(翌日、数日後か、週明け、等)を指示する
  • 急性症状の患者には、診察時に、電話フォローの可能性を事前説明しておく
    • 多くの患者は医療機関からの予告なしの電話に驚くため
  • 電話フォローには一定の人員と時間を要するため、日々の対象患者の選定には熟慮が必要
(西日本・家庭医診療所)

PCR検査の適用がある場合の動き

在宅診療等

在宅クリニックに大勢のスタッフが集まることを避けるため,訪問診療に向かうスタッフを自宅から患家へ直行直帰させることにした.引き継ぎやカンファレンスはすべてオンラインで行う.新型コロナウイルス感染対策に留まらず,業務がより効率的になるきっかけになることも期待している.
(中部・在宅専門診療所)